僕の所属チーム「源丸」と「うみまる」でサバニ外洋トレーニングを合同でやってきました。
沖縄の糸満から渡嘉敷島へ約35kmの外洋トレーニングです。
1艇のサバニに6名が乗り込みます。源丸は大城、氏原、立川、ユリ、ヒデと僕です。
僕はファーストシートで隣にヒデと組みパドル専門でひたすら漕ぎ続けます。今回の予定は4時間多くても6時間という予定でした。しかしゴールしてみると7時間30分という生まれて初めて、こんなに漕ぎ続けました。
前半は3〜4mの風が10時方向から吹き、なんとか風をはらみ前進していきました。この時点では冗談をいったりルカン礁で休憩できるかなぁとか思いながら、後半を考え90%ぐらいでパドルしていました。
しかしルカン礁に向かうと正面から風を受けてしまうので左手にルカン礁を見ながら通過して行きました。
3時間を超えてやっと1時方向に前島が目視できるようになり半分は来た!残り半分。前方にはうっすら目的の渡嘉敷島も見えてる。勝負はここから2時間、もうすぐ着くぞ。と気合いが入ったのですが、実はここからがパドル地獄の始まり。
漕いでも漕いでも前島が大きくならない。この時点で風が徐々に正面に変わってきていたのです。なんとか真正面になる前に前島を通過したい、力を上げ漕ぎ続けやっと前島を2〜3時方向に見える地点まで来た。
しかし予定より時間がかかっていて、ここまでで5時間は超えている。風も真正面からになり、大城キャプテンが帆をたたみ漕いで行こう!
横のヒデが肩が壊れそうでタツヤと二人もういっぱいいっぱいで力が入りません!なんとか風を利用できませんか?と叫んだ。
パドル途中の水分補給と休憩は大体1〜2分、それ以上取るとみんなに迷惑がかかるから極力抑えたい。ただこれだと体に貯まった乳酸はまったく取れず疲労した筋肉は回復しない。
大城キャプテンはタッキング(ジグザクに上がって行く)したら3〜4時間はかかる。漕いで行けば1時間でなんとかなるよ。
僕は帆を下ろし漕いでいきましょう!ゴールしましょう!と叫んだが、限界を超えている体はどうなるのかな?と心配になりつつも、進むしか選択がない状態だった。
ゴールまであと2km。風も波も上がり始めている。どちらも時間がかかればもっと上がっていく予報。目の前のおにぎり型の大きい岩、それをこえればゴールである。
しかしこの岩がなかなか大きくなってこない、進んでいない状況、たまに横を見ても同じ景色で雨も降り始めた。もう気力のみ世界、どこまで耐えられるか、親指と小指の皮が剥がれ、この小さい傷が背中の痛さを上回る激痛!
ここから格闘すること2時間、やっとのことでゴールすることができた。
ヒデが7時間30分かかったよ。僕も6時間は超えているとは思っていたけどこれほどとは思ってなかった。ヒデも途中で言ったらみんな気持ちが切れるからあえて言わなかったらしい。
ゴールしてみんなと握手するが力が入らない….傷が痛い!背中はコンクリートを背負っているようだ。
ゴールし時間が経って思うと本当にいいトレーニング、経験が出来たと思う。自分の思う限界を超えて行くのは楽しい、仲間と一緒だともっと楽しい。